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「私は、春を探していたのかもしれない」「恋探しをしていたのかもしれないね」風見蒼空は、当初の予定だった一学期を過ぎ、二学期を迎えても、彩香女子学園で保健室の先生を続けていた。旅の相棒だったシロバナもまた、助手として勤めてはいるものの、ふたりはもう住まいである温泉宿四季彩の里での同居は解消した。姉を幸せに見送った蒼空は、今後は姉のためではなく、自分のための人生を歩むことになったのだ。それを誰よりもわかっているシロバナは、自ら身を引き、蒼空を遠くから見守ることに決めた。かつて、蒼空の姉である夢歌が、そうしたように。秋は学園行事の季節であり、ラベンダー畑での校外学習や、姉妹校合同による学園祭が控えている。せわしなく時間が過ぎる中で、ある日、学園七不思議に新たな噂が加わった。それは、夜になると鬼が出るというもの。その鬼の手で、学園の校庭が荒らされているらしい。魂人の仕業と考えた蒼空は、送り人として鬼の噂を調べることになるのだった。頼れる仕事仲間であり、飲み仲間でもある、校医のオトヒメと共に。サクラの花言葉は、優れた美人。そして、純潔